明日へのチケット

オーストリアへの出張からローマに帰る大学教授。飛行機が欠航のため、インスブルックから列車に乗ることになった。孫息子の誕生日パーティーに間に合うか不安に思っている。手配をしてもらった女性秘書と落ち合い、乗車券を受けと取る。出発を待つ間、この秘書の知性と美しさに魅了されていく。しかし、彼は秘書を残して、出発しなければならない。車内で一人になった教授は、彼女のことを思いめぐらす。そこで、彼女にメールを書くことを思いついた。文章がすすまない。ふと、窓に目をやると、まるで白日夢のように、自分があの美しい女性と食事している姿を思い浮かべるのだった。 列車はイタリアの小さな駅に停車する。太った中年女性が、青年フィリッポを連れて乗り込む。彼はこの将軍の未亡人の手助けを命じられたのだ。わがままな夫人は、二等席の乗車券を無視して一等席に座ったり、乗客と口論になったり、意地悪でかん高い怒鳴り声が響き渡る。 ビュッフェには、スコットランドからやってきた3人がいた。ローマでサッカーの試合を見るという。興奮しながら旅を続けるが、車掌が検札に来た。ところが、ジェムジーの乗車券が見当たらない。乗車券を買ったというが車掌は信用しない。乗車券を見せるか、新たに買うかしないと警察に引き渡すというのだ。3人にお金はない。

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