時代を超えてファッションやスタイルアイコンとして人気が高いマリリン・モンローが、世紀の大スターになっていく苦悩と努力を、多くの関係者や専門家たちのインタビューを交えて描くドキュメンタリー映画『マリリン・モンロー 私の愛しかた』より、本編映像が解禁された。

パッと目を惹くプラチナブロンドに、真っ赤な口紅、そして胸元が大きく開いたセクシーなドレス姿が印象的なマリリン・モンロー。仕事でファンに姿を見せるときは、誰もが期待するゴージャスなスタイルを貫いた。一方でマリリンは普通の女性でもあったと証言する友人は、「彼女は多くの顔を持っていて、相手が想像したとおりに振舞ってくれるのです。二つの顔を完全に分けていました」と振り返る。

明かされた本編映像では、友人の証言のとおり、映画のプレミアイベントで、マリリンが“仕事着”と呼んだグラマーなショールやセクシーなドレス姿で笑顔を振りまき、その一方で、プライベートではカジュアルなファッションを好んでいた様子がうかがえる。「プライベートでは派手な格好を見たことがなかった。ドレスを着ることで映画スターになれたから、あえて“仕事着”と呼んで、キャラクターの一部にしたのです」と、当時のマリリンが自身のスタイルとキャラクターを確立していった経緯を、友人は明かす。


また、イベントに出るためにメイクをするマリリンを見たプロデューサーが「そこまで厚化粧しなくてもいいのでは?」と心配すると、「これは近くにいる報道陣のためではなくて、数ブロック先にいるファンのためなの」と答えたそう。マリリンはどんな写真が報道陣に撮られるかではなく、遠くで待ってくれているファンの目に少しでも印象強く見えるように考え、行動していた。

そんなマリリンの想いはファンに届き、主役に抜擢された『ナイアガラ』(1953年)が公開されると、他のスターに寄せられるファンレターの総数を上回るほどの手紙が届き、映画スタジオ関係者を驚かせた。その後、『紳士は金髪がお好き』(1953年)や『百万長者と結婚する方法』(1953年)といった話題作へ出演し、ハリウッドのスターダムを駆け上がっていったのだった。
■マリリン・モンロー私の愛しかた 本編映像 マリリンのファッションルールとは


5月30日(金)より ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国ロードショー