「クズとワルしか出てこない」と話題の傑作小説を映画化した『悪い夏』より、主演・北村匠海が演じる佐々木をはじめとした、クズ&ワルたちのキャラクタービジュアルとキャラクター予告映像が解禁された。
第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞した染井為人の傑作小説がまさかの映画化。監督は田中圭、磯村勇斗、山田裕貴ら実力派の人気俳優たちを主演に迎え、数多くの傑作を作り上げてきた鬼才・城定秀夫。脚本は『ある男』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した俊英・向井康介。中毒者続出の極悪小説と日本映画界の旗手たちの奇跡の化学反応が、衝撃のサスペンス・エンターテインメントを生み出した。

キャラクタービジュアルには、<じゃあどうすればよかったんですか>と目もうつろな表情の佐々木(北村)、<だったら助けてよ>と、誰かにすがるようなまなざしの愛美(河合)、<残念だけど二度と抜けらんねぇからな>を不穏な笑みをみせる金本(窪田)など、総勢8人のキャラクターそれぞれの表情とセリフがデザインされている。彼らが出会ってしまった先に何が待っているのか、ゾクッとしつつも、好奇心をくすぐられる。








キャラクター予告映像では、うだるような暑い夏にぱっくりと口をあけた“地獄”へ、徐々に飲み込まれていくキャラクターたちの、痛快で悲惨?!な姿がさく裂。知らぬ間に巻き込まれたヤツ、すごまれるヤツ、脅すヤツ、どこか余裕なヤツ、何を考えているかわからないヤツ…。好き勝手に暴れて、どなって、泣き叫ぶなど、どんどん加速していく様は、観ていてクセになってくるほどだ。闇堕ちした目つきで「いいかげんにしろよ」と吐き捨てる佐々木の“締め”の顔まで、ループしたくなる面白さだ。
■『悪い夏』キャラクター予告映像
さらに、中毒必至の本作に、磯村勇斗、山田裕貴、藤井道人監督ら各界からのコメントも到着した。
■磯村勇斗(俳優)
闇堕ちの北村匠海が観たかった。光さえも呑み込むような乾き切った眼差しは彼にしか表現できないと感じました。ある日を境に、超新星のように社会に対し放出する彼のエネルギーは圧巻。いや、登場人物全員が最高でした。彼らを近くで見たら悲劇だが、遠くから見ると喜劇である様。僕はもう一度、あの地獄の嵐を見たいです。これは、悪夢なのか快楽なのか。
■首藤凛(映画監督/脚本家)
マンホールに落ち一瞬で干上がった汗のように、ちょっとした善意も優しさも巨大な我欲の前に跡形もなく消えていく夏
彼らがこれでもかというほど晒してくれる愚かしさに、なぜか人間がちょっとだけ好きになる
突き放して突き放して愛してくれる城定監督の映画!
■清野とおる(漫画家)
冒頭からさまざまな感情が湧き上がり、揺さぶられ、 掻き乱され、最終的に「ピギャーーーーーッ!!!」と叫んでしまいました。 「見応え」なんていう言葉では足りません。
■千原ジュニア(芸人)
凄い。素晴らしい、この映画に出てる俳優全員隅々まで漏れなく素晴らしい。スクリーンに奇跡の連続が映っている。
■藤井道人(映画監督)
幸せになってほしい、優しくなってほしい、これ以上傷つかないでほしい。運命に翻弄される人々の感情に、呼吸するのも忘れた。決して対岸の火事ではなく、私たち自身の『今』と向き合う映画だ。
■松本花奈(映画監督)
灼熱の体育館に閉じ込められたかのような、蒸し暑くて、息苦しい115分。年齢が上がるにつれて大抵のことでは動じなくなってきていたのですが、この映画を観て久々に心臓がバクバク、ザワザワしました。いつぶりだろう、この感覚……!圧巻のクライマックスシーンは、何度だって観たいです。めちゃくちゃ「生きてやる」って感じる映画です。
■山下敦弘(映画監督)
本当にサイテーで、クズで、ろくでもない奴しか出て来ない映画なんだけど、最後はほんの少しだけ救われたような気持ちになりました。キャストたちのアンサンブルがとにかく見事で、それを束ねた城定監督はいつものことだけど、本当に素晴らしかった!魅力的なキャストに彩られた“煮詰まった夏”を是非スクリーンで観てください‼︎
■山田裕貴(俳優)
僕はおかしくなってしまったか?
しっかり感情移入していた
人間とはなぜ、社会とはなんだと
この作品に生きる人物たちの気持ちに
必死に寄り添った
苦しい、こんなの苦しいんだ
ただ、終盤に差し掛かかる シーンから
なぜか可笑しい
追い込まれた人間たちの究極の選択と行動に
笑ってしまっていた
人間とはこんなにも滑稽で哀れなものかと
僕は変わっていない
きっとこの悪い夏に心乱されたんだ
僕は生きている
それだけできっと幸せなんだ
3月20日(木・祝)全国公開